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海外に住みたい夢があるけれど、可愛がっているペットのことなどがあって不安です。京都府 29歳 女性 |
【相談内容】わたしは海外で住みたいという夢があります。しかし、勇気がありません。英会話のことや将来のことを思うと前へすすめません。 あと、私の家には病気の犬がいます。とてもかわいがっていて先日手術をしましたところ、良くなったのですがまだまだ私としては安心できない状態です。過保護といえるほどかわいがっているので犬から離れられないというのもあります。依存症とまでは行かないけれど心配しすぎて誰にも任せられないといった感じです。 とにかく将来のことが恐ろしく不安で考えが堂々巡りしています。本当は海外に行きたいのかすらもわからなくなってきそうです。このままだといけないという思いだけがあり、焦っています。 |
【回答】合掌 海外に住みたいというあなたの気持ちは、どのような経験から生まれたもので、どのようなイメージで描かれているのでしょう。それはあなたの中で、具体的な目標となっているのでしょうか、それとも漠然とした憧れに留まっているのでしょうか。 人が大きく行動を起こす際には、必ず意志を必要とします。意志とは、はっきりと目的を意識し、周囲の状況を判断しながら今何をするべきかを考えてゆく明確な気持ちです。気持ちが曖昧なままでは意志は生まれず、行動を起こしようもありません。 私は決して、俗流ポジティブ・シンキング本やら流行歌やらのように「強く意識すれば、必ず夢は叶う」なんていいたいわけではありません。それは意志のひとつの形ではあっても全てではないのです。例えば「今は愛犬の事が一番心配だから、海外移住のことはもう少し将来のこととして、当面の生活を精一杯生きよう」と考えることもひとつの意志ですし、「語学を修得して向こうで働けるように労を費やすことは自分には困難だから、少なくとも移住とは違う形で夢を実現しよう」と方向修正や場合によっては断念を決意することもひとつの意志です。 夢の実現に向けて大きく一歩を踏み出すにしても、延期・軌道修正・断念をするにしても、自分の内面と周囲の状況を全体として明確に意識しなければ意志は生まれません。頂戴した文面からだけでの判断ですが、あなたは今、その点で迷っておられるように感じました。海外へは行きたい、でも犬のことも大事だ、将来のことも分からない……様々なことが混沌として、気持ちがあちらとこちらに引き裂かれている状態なのではありませんか。 仏道修行の基本である八正道、その一番目は正見(=正しい観察)、二番目は正思惟(正しい思考)です。自分の気持ちと周囲の状況を、目を逸らさずに正確に見つめること。そして、自分自身の幸せのためにどう振る舞うべきかを深く感じ考えること。抽象的な言い方かも知れませんが、そうすることであなたの進むべき道がはっきりと浮かび上がってくる筈です。 初期仏教においては、瞑想修行によって正見・正思惟を身につけました。忙しい現代社会を生きる私たちには瞑想といってもなかなか時間が取れませんね。でもせめて一度、あなたが自分の抱えている問題を整理する上で、二時間ほどの「そのための時間」を設けてみてはどうでしょう。テレビもラジカセも消し、電話は切って、温かなお茶を飲みながら、じっくり自分の夢と今置かれている状況を考えてみるのです。結論は誰が教えてくれるものでもなく、あなた自身が見つけなければならない事なのですから。 あなたの意志が選んだ道に、最良の結果が訪れますように。再拝 |